10年程前に山岳界で高名な方とキノコ採りをご一緒した際その方の腰に左文字の剣鉈を帯びており一目惚れでした。何処の野鍛治氏か訪ねた所、だいぶ昔で奥秩父以外は記憶に無いとの事でした。 諦めきれず半年かけてなんとか鍛造所を探し当てたのですが、もう引退したとの事でとてもがっかりしました。でも諦めきれず直接訪ねに行って頼み込んだ所、何とか打って頂けることになりやっとの思いで手に入れた剣鉈です。 もう山には入らなくなった為、この度覚悟を決めて断捨離する決意で出品致します。品にご理解ある方のみお願いします。商品説明左文字作 剣鉈 片刃約、刃渡 215㎜ 全長 380㎜ 仕舞寸 390㎜柄、自然に抜け落ちた鹿角を何本も吟味し付け根の盛り上 がり、太さ、形に拘りました。鞘、高額な剣鉈を買い求めても結局鞘が粗悪な作りが非常に多いです。 私は鞘にこそ良い仕事と思っています。鞘の仕様は天然の檜を10年以上乾燥させた原木です。逆さに振っても簡単には落ちない様にし、鞘の入り口には鹿角を剣鉈の形に削り出し、尻には座った時などにボロボロになるのを防ぐ1㎜厚の真鍮で覆いました。そして、風通しや水抜き等の面から穴も開けています。全体には水にも摩耗にも強いエイの革で覆っています。人間の歯と同じ物質らしいです。 恐らく今後出品も無く入手の機会も無いと思います。